ガン末期 状態で回復の見込みのない患者さんがおられます。
ガン末期
そのご家族が、病気治癒に効くという「ルルドの水」を患者さんに飲ませており、ご家族がどうしても来られない場合には「飲ませてください」と私たち看護師に頼まれました。
その意を汲んでやむをえず行なっていたところ、医師に「看護師はそこまでしなくてもよい」と注意されました。
また、水も長い時間が経つと悪くなるので、ご家族に内緒で定期的に新鮮な水に入れ替えておくべきかとも思うのですが、それでは意味がないのかもしれないと悩みます。
その水のご利益を信じるわけではないのですが……。
※ルルドの水:南フランスのピレネー山脈の山麓にある 町ルルドにある、マッサビエルの洞窟の泉からわき出ている水。
数多くの奇跡を起こし、多くの人の病気を治したという。
東京都在住 外科病棟勤務 R.M.さん(38歳)
看護師は患者にどこまですべき?
ナス美さん
自分自身は効果がないとわかっていても、それにすがっている患者さんやご家族の気持ちは否定しきれない。
その気持ちは、こういった場面に立ち会った看護師のほとんどが抱くのよねえ・・・
その気持ちは、こういった場面に立ち会った看護師のほとんどが抱くのよねえ・・・
R.M.さん
はい。
一方で自分自身がそれに積極的に荷担するのは気が引けてしまう部分もあってどうしたらいいか分らなくて。
一方で自分自身がそれに積極的に荷担するのは気が引けてしまう部分もあってどうしたらいいか分らなくて。
ナス美さん
でも、現時点で私が、もしご家族からそのように言われたとしたら、
病棟管理者として「医療者として責任が負えない治療なので、ご家族がなさるのは構わないけれど、
看護師がそれを代行することはできません」とはっきり伝えるわ。
家族の方が飲ませるかぎりは止めない。
けれどそれを看護師が代行して飲ませることはしない。これが原則だと思う。
病棟管理者として「医療者として責任が負えない治療なので、ご家族がなさるのは構わないけれど、
看護師がそれを代行することはできません」とはっきり伝えるわ。
家族の方が飲ませるかぎりは止めない。
けれどそれを看護師が代行して飲ませることはしない。これが原則だと思う。
R.M.さん
なるほど、看護師がどこまですべきかの線引きがきちんとできていなかったかもしれません。
ナス美さん
実際、それでおなかを壊したら責任は負えないわよね。
R.M.さん
たしかに。病棟内で個々の対応が違うと、看護師個人が恨まれないとも限らないですもんね。
病院全体で一致した見解を持つこと
ナス美さん
当たり前のような解決策だけれど、病棟(あるいは病院)の一致した見解を出すことが大事。
みんなで話し合いができるならそうするし、それがうまくいかない職場であれば、
「医師の治療方針として、代行しないように言われている」と明言して、
あくまでも代行は避けるのがベストよ!
みんなで話し合いができるならそうするし、それがうまくいかない職場であれば、
「医師の治療方針として、代行しないように言われている」と明言して、
あくまでも代行は避けるのがベストよ!
R.M.さん
そうしてみます。
ナス美さん
環境を変えてみる
いかがでしたか?悩みにどうしても苦しめられてしまうのであれば、
職場を変えて回りの環境をがらっと一変させると状況が好転することも。
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