単独投与 が望ましい薬剤と他の薬剤を同一のラインで連続して投与したいときは、ライン内での反応を回避するために、各薬剤の投与前後に生理食塩液、5%ブドウ糖液等でフラッシュしましょう。
単独投与
単独で投与すべき主な注射剤
アルブミンやグロブリンなどの血液製剤は、成分がタンパク質です。
そのため、他の薬剤と混合してしまうと、吸着や凝集などが起こる可能性があるので単独投与します。
バンプ注射用の成分は、アミノ酸製剤や高カロリー輸液に添加剤として入っている亜硫酸塩により分解されるので、これらの製剤と混合すべきではないですよね。
血液凝固因子製剤やレミケード、ハーセプチン等も、タンパク製剤ですので単独投与します。
これらの製剤の多くはとても高価なんです!
配合変化による損失を防ぐという意味からも単独投与すべきですよね★
分類(商品名) | 理由 |
---|---|
アルブミン製剤 (アルブミナー静注、献血アルブミネート静注など) |
薬剤によっては、凝固や凝集、溶血、タンパク変性等を起こす |
グロブリン製剤 (献血ヴェノグロブリンIH静注、献血ベニロンI静注用など) |
|
成分輸血製剤 (赤血球濃厚液、新鮮凍結血漿、血小板濃厚液)、全血製剤 |
|
血液凝固因子製剤 (クロスエイトM静注用、ノバクトM静注用など) |
タンパク製剤であり、安定性および安全性に問題が生じる可能性がある |
分子標的抗体製剤 (アクテムラ点滴静注用、アバスチン点滴静注用、アービタツクス注射液、オレンシア点滴静注用、シムレクト静注用、ハーセプチン注射用、レミケード点滴静注用など) |
単独投与が望ましい薬剤
酸性・アルカリ性の薬剤のなかでも、下記表の注射剤は特に配合変化を起こしやすいので、他剤と混ざらないように単独で使用します。
セルシン注射液・ホリソン注射液などは、水に溶けにくいため、可溶化剤としてアルコールなどの有機溶剤が入っているので、これらの薬剤を他の薬剤と混合してしまうと可溶化剤の効果が低下していしまい、沈殿を起こすこともあるんですよ。
バンプ注射用の成分は、アミノ酸製剤や高カロリー輸液に添加剤として入っている亜硫酸塩により分解されるので、これらの製剤と混合すべきではないですよね。
薬効 | 商品名(一般名) | 理由 |
---|---|---|
抗がん薬 | アドリアシン注用 (ドキソルビシン塩酸塩) |
溶解時のpHの変化により安定性が低下 |
抗がん薬 | アブラキサン点滴静注用 (パクリタキセル[アルブミン懸濁型]) |
懸濁液。他剤との混合で析出 |
抗真菌薬 | アムビソーム点滴静注用 (アムホテリシンBリボソーム製剤) |
電解質液との混合で混濁 |
抗てんかん薬 | アレビアチン注 (フエニトインナトリウム) |
強アルカリ性(pH約12)。pH低下により結晶析出 |
不整脈治療薬 | アンカロン注 (アミオダロン塩酸塩) |
生理食塩液や他の電解質液と混合で沈殿 |
抗真菌薬 | イトリソール注 (イトラコナソール) |
専用希釈液以外との混合で結晶析出 |
プロトンポンプ阻害薬 | オメプラール注用 (オメプラソールナトリウム) |
強アルカリ性(pH9.5~11.0)。他剤との混合で着色、懸濁、結晶析出または含量低下 |
抗がん薬 | カルセド注射用 (アムルビシン塩酸塩) |
溶解時のPHの変化によリカ価の低下および濁り |
ビタミンK製剤 | ケイツーN静注 (メナテトレノン) |
他剤との配合により可溶化力が低下 |
抗不安薬・抗けいれん薬 | セルシン注射液・ホリソン注射液 (ジアゼパム) |
可溶化に有機溶媒を使用しており混濁の恐れ |
プロトンポンプ阻害薬 | タケプロン静注用 (ランソプラソール) |
強アルカリ性(pH10.6~11.3)。他剤との配合により変色、沈殿 |
悪性高熱症・悪性症候群治療薬 | ダントリウム静注用 (ダントロレンナトリウム水和物) |
強アルカリ性(約9.5)。配合変化を起こしやすい |
抗サイトメガロウイルス化学療法薬 | デノシン点滴静注用 (ガンシクロビル) |
強アルカリ性(p目10.8~11.4)。配合変化を起こしやすい |
カリニ肺炎治療薬 | バクトラミン注 (トリメトプリム・スルフアメトキサソール) |
強アルカリ性(pH9.10~9.90)。結晶析出しやすい |
抗菌薬 | パシル点滴静注液 (パズフロキサシンメシル酸塩) |
酸性(pH3.2~3.5)。中性~塩基性の薬剤と混合により白濁 |
a型ヒト心房性ナトリウム利尿ポリペプチド | ハンプ注射用 (カルペリチドE遺伝子組換え]) |
配合変化を起こしやすい(特にアミノ酸や高カロリー輸液との配合では含量低下が著しい) |
抗真菌薬 | ファンギソン注射用 (アムホテリシンB) |
電解質との混合により沈殿 |
鉄剤 | フェジン静注 (含糖酸化鉄) |
電解質との混合により沈殿 |
プロスタグランジンI2製剤 | 静注用フローラン (エポプロステノールナトリウム) |
他剤との混合により含量が低下 |
脳圧降下・浸透圧利尿薬 | マンニットール注射液 (D-マンニトール) |
浸透圧低下により、期待する効果が得られない |
静脈麻酔薬 | ラポナール注射用 (チオペンタールナトリウム) |
強アルカリ性(pH10.2~11.2)。配合変化を起こしやすい。 |
スキルアップ・年収アップの近道!
看護師さんのスキルアップ情報
看護師専門雑誌、エキスパートナースを元に勉強したことをまとめました!
一緒に勉強してスキルUPを目指して行きましょうね♪
給与UPは自分への自信にも繋がります。看護学生や准看護師の方も参考にして下さい!!
参考元:エキスパートナース(2012年1月号)
今の収入に満足していますか?
仕事の割に安い給料で割があわない・・・そう感じている看護師さんは多くいます。
しかし、それでも同じ職場で働き続けている現状なのです。
年収の大幅UPを狙うなら、一歩勇気を出して、より高給与の病院への転職をおすすめします。
成功する転職の秘訣は、専門のキャリアコンサルタントに徹底フォローしてもらえる看護師転職サイトへ登録すること。
希望の条件を伝えることで要望に沿った病院を紹介してくれることはもちろん、面接の日程調整や面接対策など、細かなところまでサポートしてもらえます。
しかも、登録は無料なのでとりあえず登録する、というスタンスでもいいかもしれません。