夜勤明け やっとシフトが終わって、眠いはずなのにどうしても寝付けない。
なんとか寝ても眠りが浅く、すぐ目が覚めてしまう。
そんな経験をしたことのある看護師さんは夜勤従事者のうち、20%に上るとも言われています。
夜勤明け
「眠いのにどうしても寝付けない」
この症状は交代勤務睡眠障害と呼ばれるもので、看護師、運転手、工場勤務者のように、日によって労働時間が異なる人々がかかりやすい症状です。
では具体的に交代勤務睡眠障害とはどんな症状が出るのか、対策としてどんな方法が有効なのかを合わせてみていきましょう。
交代勤務睡眠障害とは?
交代勤務制睡眠障害とは、睡眠時間が一般の人に比べずれている『概日リズム障害』のうち、勤務時間帯が日によって異なる人に起こる障害のことを交代勤務睡眠障害と言います。
この障害には主に2つの原因があります。
- 夜勤従事者は体温の高い時間帯に睡眠に入るから
- 睡眠を促すホルモンである、メラトニンが不足するから
人間の体温の高さには1日の中で変化があります。
通常、朝の8時ころから上昇し始め、夕方にピークを迎え、就寝する前に体温は下がります。
実は体温と眠りには深い関係があり、体温が低い状態で人は深い睡眠(ノンレム睡眠)に入ることができます。
しかし、夜勤明けの場合、眠りに入る時間が日中の体温の高い時間帯であるため、深い眠りにつけず、浅い眠りの状態(レム睡眠)が続くことになり、結果的に寝てもすぐ目が覚めてしまったり、疲れがとれない、という状況に陥ってしまうのです。
メラトニンは脳内の分泌物質であるセロトニンが変化して作られるものですが、セロトニンが生成されるためには日光が必要不可欠です。
そのため就寝前に日光に浴びる時間がほとんどない夜勤従事者は結果的にセロトニンが十分に生成されず、メラトニンが不足してしまうのです。
交代勤務睡眠障害の症状改善法
では、交代勤務睡眠障害はどのように改善することができるのでしょうか。
- シフトの調整
- 夜勤後は早めの就寝を心がける
- トリプトファンを多く含む食材を摂取する
人間の体内時計は25時間周期で動いているため、翌日の就寝時間を後ろにずらすようにシフトを調整すると体の睡眠周期にあわせることができます。
3交代制であれば、日勤→準夜勤→深夜勤の順にシフトを組むことで徐々に就寝時間遅くずらし、交代勤務睡眠障害を軽減することが可能です。
ノンレム睡眠には低い体温の状態が必須です。
朝から昼にかけて体温は上昇するため、夜勤の日は業務終了後になるべく早く就寝し、体温の上昇度の低いうちに眠ることが質の高い睡眠へのキーとなるポイントと言えるでしょう。
セロトニンの合成には、トリプトファンとビタミンB6が必要となります。
トリプトファンを多く含む代表的な食材としては、かつお、高野豆腐、湯葉、大豆、きなこなどがあげられます。
ビタミンB6を多く含む代表的な食材としては、唐辛子、にんにく、バジル、パセリ、ピスタチオなどがあげられます。
また、セロトニンの分泌には腹式呼吸も効果があるといわれているので、夜勤中の暇な時間に腹式呼吸を行うことも不眠解消へとつながるでしょう。
どうしても症状が改善しないときは
食生活から改善する方法も一手段としてありますが、交代勤務睡眠障害を改善するのに最も効果的な方法は適切な時間に睡眠をとることです。
そのため、シフトの調整を病院側に頼んで、連日夜勤が続かないようなシフトを組むことが症状改善へのカギとなります。
万が一病院側がシフト調整を要望通りにしてくれないようであれば、シフト調整の融通の利く病院への転職も視野に入れたほうがいいかもしれません。
連日の夜勤を当たり前だと思っていませんか?勤務時間がフレキシブルな病院への転職が自身の健康的な睡眠のためには必要です。
とはいっても病院内部の細かな事情は自分だけで調べてもなかなか分りにくい部分です。
一方転職サイトを利用するとベテランのキャリアコンサルタントが情報収集をしてくれるので、自分だけで調べる場合には知りえない病院の内部事情まで把握することができます。
ライフワークバランスを大切にするためにも病院の労働環境をしっかりと事前に把握したうえで転職先を選びましょう。
転職サイトは複数ありますが、それぞれ紹介されている求人情報が異なり、キャリアコンサルタントとの相性などもあるので複数登録して、それぞれの情報を比較しながら進めていくのがベストな求人の探し方です。
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