求人情報 からクリニック・一般病院・訪問介護・大学病院・介護関連施設を比較!
それぞれの働き方のメリットとデメリットやキャリアパスをまとめました。
一般病院
一般病院 とは、病床数20床以上で特定機能病院と地域医療支援病院以外の病院のことを指します。
特定機能病院とは400床以上の病床数で厚生労働大臣によって承認された病院のことをいいます。地域医療支援病院とは200床以上の病床数で都道府県知事によって承認された病院のことです。
これら2つ以外の病院全てを一般病院と言いますが、明確な定義があるわけではありません。診療科も単科のところもあれば、10科以上掲げている病院もあります。それぞれの病院で特徴が違い、規模も様々です。
扱っている診療科であれば一般的な検査と治療が受けられ、急性期にも慢性期にも対応しています。
一般病院への転職のメリット
病床数や診療科によって違いはありますが、次の3つが一般病院のメリットになります。
- 基本的な知識が身につき、キャリアアップも可能
病棟、外来の両方を持ち、病棟では夜勤もあるため様々な経験ができます。その中で、採血や点滴・注射、検査の介助、清拭、バイタルチェック、薬の管理など多くの仕事があり、看護師として最低限必要な知識とスキルを身につけることができます。
単科の場合はその専門の知識を深く学ぶことができますし、複数科の場合は院内で移動することでいくつもの科の知識を得ることができます。
経験を積んで専門看護師や認定看護師へのキャリアを積むことも可能になります。
- 労働条件が整っている
大学病院ほどではありませんが、一般病院でも保育所や託児施設が設置されている、独身寮がある、育児休暇などの制度が整っているなど、福利厚生が充実しているところが多くあります。
また、各種手当やボーナスも安定している病院も多いですので、こちらも魅力のひとつになります。
一般病院は幅広い年齢の看護師が働いていますので、病院独自の体制や制度を作って対応しているところもあります。
ただし、病院の規模によって違いがありますので、面接時やそれ以前に確認をしてみると良いでしょう。
- 求人が多い
病院の多くが一般病院になりますので、求人は常にあります。
ライフスタイルに合った病院を選びやすくなっていますので、この点は転職の際に大切な要素になりますね。
求人が多すぎて選べないということにならないように、どんな働き方をしたいのか、どんな仕事内容が希望なのかを整理しておくことも必要です。
一般病院への転職のデメリット
病院により特徴が違いますので一概には言えないのですが、主なデメリット3つを紹介します。
- 病院によって体制や待遇に違いがある
規模も診療科も多岐に渡っているのが一般病院です。ですからそれぞれの病院で教育体制も使える制度も待遇も変わってきます。休日の規定や就業時間、夜勤回数の違いもあり、これらは給料の差にもつながります。
ワークバランスを保ち安心して働くためにも、就労規則や待遇については面接時に確認することが大切になります。
- 仕事が広範囲になる
規模の大きな病院では看護師の他に看護助手や介護職員がいて、業務分担ができている場合もありますが、小さな規模の場合は看護師が全ての業務を担っている場合もあります。看護ではなく介護がメインになっているところもありますし、掃除も看護師の仕事となっているところもあります。
医師の人数も多くはありませんので、点滴や注射、胃管の管理などの医療行為も看護師の仕事になります。
働いてから思っていた仕事と違うということにならないように、仕事内容については面接時に確認すると共に、可能なら実際に働くナースステーションをみせてもらうと仕事のイメージが湧きやすいですね。
<li>人材不足の病院が多い
看護師は慢性的に人材不足
と言われています。これは一般病院でも例外ではなく、退職した看護師の変わりがなかなか見つからずに、少ない人数でシフトを回さなければならないという状況もあります。そのような状態では休みの希望が通りにくい、突発的な体調不良などに対応できなない、残業が多い、夜勤の回数が増えるなど、看護師ひとりにかかる負担が大きくなります。
一般病院での勤務の収入は?
繰り返しになりますが、一般病院は病院ごとに特徴が様々です。ですから収入も差があると考えた方が良いでしょう。看護師全体の平均年収が約400万円~500万円ですので、その間であると思っていると間違いはないですね。
規模以外に地域によっても差がありますし、基本給が安くて手当が多いとことではボーナスの金額が他よりも低くなってしまうということもありますので、よく見比べてみましょう。
一般病院での勤務はどんな人にむいているの?
診療科によって向いている看護師像は変わってきますが、臨機応変なタイプや向上心と学習意欲があると、どの科で働くことになっても上手く対応できるため一般病院向きだと言えます。
また、一般病院では医師と患者の間で調整役になることも多いため、コミュニケーションが得意・好きという方も向いています。
夜勤もありますし、土日も関係なく仕事がありますので、体力と共に仕事とプライベートの切り替えが早い人にもお勧めの職場です。
クリニック
- クリニックへの転職のメリット
クリニックは病床数19床以下の医療機関のことで、入院施設を持っていたいところも多くあります。ここでは入院施設を持っていないクリニックのメリットについてお話します。
- 規則正しい時間で働ける
診療日、診療時間、休みが決まっているため、規則正しい生活ができます。夜勤もなく体への負担も少ないと言えます。患者は風邪や慢性的な病気での経過観察という方が多く、急な処置や緊急の検査等が必要ということもほとんどありませんので、残業になることはごく稀です。
また、大学病院や大規模な病院のように休みの日に勉強会があるということもありませんので、プライベートを充実させたい方にはぴったりですね。
クリニックは、時間的にも身体的にもゆとりを持って仕事ができるということです。
- 職員の人数が少ない
職員が少ないため、チームワークが取りやすいという利点があります。
アットホームな雰囲気で働くことができます。
ほぼ毎日顔を合わせますので、連絡や報告をしやすい環境ですし、不安なことや心配なことがあっても相談しやすいですね。
- ブランクがあっても働きやすい
仕事内容が楽ということはありませんが、大規模な病院に比べると病気も慢性期ですし、特別な検査や治療が必要な患者は多くありません。ですから就職が決まってから、そのクリニックに多い病気についての勉強をしても十分ついていけます。
採血や注射、診察の介助などの基本的なことができれば特に困ることはないでしょう。
これらのことから、子育てや休職などをして看護師としてのブランクがあっても働きやすいと言えます。
クリニックへの転職のデメリット
次にデメリットとみていきましょう。メリットだけを考えて転職してしまうと後悔することになるかもしれませんので、しっかりチェックしておきましょう。
- 雑用が多い
クリニックの仕事は診療の介助や検査の介助、採血、注射などがありますが、これら以外のことも看護師がしていることも多くあります。
例えば、掃除や物品、薬品の発注と管理、事務作業、電話対応など、病院では他の業種の方がしていた仕事も看護師がしているところもあります。
表には見えない雑務もありますので、面接時などに1日の流れを確認してみると良いでしょう。
- 職員の人数が少ない
これはメリットでもありますが、デメリットでもあります。
人数が少ない分、密な関係性になっていきますので、人間関係を作ったりコミュニケーションが苦手な方にとっては、少々負担になることもあるかもしれません。
忘年会や新年会なども大きな病院に比べると参加への義務感が生れる可能性があります。
良好な関係性を保っている場合はとても働きやすいと言えますが、人間関係に何か問題が出てくると働きにくい職場になってしまいます。
- 看護師としてのスキルアップが難しい
特別な知識や技術(手技)を必要としませんし、クリニック内での勉強会も外部のセミナー等への参加機会も多くありません。また、看護師の人数も多くはありませんので、転職後の指導体制も整っているとは言いにくい環境と考えられます。そのため、自分で意識して勉強の場を作らなければ新しい知識や情報を得ることはできません。
1日の流れも大学病院や一般病院と比べると緩やかで単調になりがちです。場合によっては仕事への物足りなさを感じることもあるかもしれません。
クリニックでの勤務の収入は?
収入ですが、看護師全体の平均年収が約400万円~500万円なのに対して、クリニックでは約350万円になります。夜勤がない分やはりこのくらいの金額になってしますようです。
診療科によっては夜間当番や、休日当番になることもありますので、それによって給料も多少変化する可能性もあります。
病院に比べて昇給幅も小さかったり、ボーナスも少なく設定されているところもあります。
住宅手当や交通費、休日手当などもクリニックによって差がある可能性がありますので、事前に調べておきましょう。
クリニックでの勤務はどんな人に向いているの?
さて、メリットデメリットが様々ありましたが、クリニックに向いている看護師像とはどのようなものなのでしょうか。
・密なコミュニケーションが得意
・プライベートを充実させたい
・地域医療に興味がある
・採血や注射などの基本的な看護技術に自信がある
職員以外にも、患者とのコミュニケーションも密になります。ほとんどの患者は何年もかかっていることが考えられますので、誰もが顔見知りで診療以外のコミュニケーションも必要になります。
近くに住んでいる人が患者として来ることが多いため地域に密着しているクリニックが多くあります。
人と話をすることが得意な方にはお勧めですね。
さらに、規則正しい勤務時間になりますので、子育て中の方にも働きやすい環境と言えます。仕事もしたいけれどプライベートも大切にしたい方にも良い職場です。
訪問看護
訪問看護とは、看護師や保健師が病気や障害を持ちながら住みなれた地域や家庭で生活ができるように、生活の場に訪問し療養上のケアや医師の指示による診療の補助をすることを言います。
仕事内容は健康の管理や注射・点滴、カテーテル交換などの医療処置はもちろんですが、ご家族やご本人の精神的なサポート、ターミナルケアも含まれます。
訪問看護を提供する訪問看護ステーションは全国で約8,000カ所あり、年々増加しています。高齢化や病気になっても自宅で過ごしたいと希望する方が増えてきていることから、今後ますます需要が高まる仕事と考えられます。
訪問看護への転職のメリット
訪問するという体制で看護を行い、仕事内容も病院とは違いがあります。メリットとしては次の3つが挙げられます。
- 今までの知識やスキルを発揮できる
訪問看護は基本的にひとりで訪問しケアを行います。そのため幅広い分野の知識や知恵、応用力が必要となります。ですから今まで経験してきたことを存分に発揮することができます。
また、訪問看護の経験を通して、看護師としての総合的なスキルを身につけることも可能です。
さらに病院のように医師の指示待ちではなく、看護師が独自で判断や対処をすることも多いため、やりがいを感じるという人も少なくありません。
- 夜勤や土日勤務がない
訪問時間が平日の9時から夕方くらいまでになっていることが多いため、土日が休みの事業所がほとんどです。よほど特別な夜間や土日の訪問がない限り、平日昼間の時間帯のみの勤務になります。
1件の訪問にかかる時間も決まっているため、働く時間を相談しながら決めやすく、家庭がある、子育てをしているという環境でも働きやすいと言えます。
- 利用者ひとりひとりと向き合って看護ができる
訪問看護師は利用者だけではなく、ご家族ともコミュニケーションを取り相談しながら、それぞれに合ったケアを提供します。
最期まで自宅で過ごしたいという希望にも対応していきます。利用者の拠点が自宅というのは、病院や施設よりも密で深く関わることになりますし、長いお付き合いになります。利用者やご家族にとって身近な存在にもなりますので、じっくり向き合った看護がしたいという人にはお勧めの仕事です。
訪問看護への転職のデメリット
メリットだけで転職をしてしまうと、後悔をしてしまうこともありますので、デメリットも覚えておきましょう。
- オンコール対応がある
夜間や土日には交代で携帯電話を持ち、オンコールに対応しているところが多くあります。電話対応だけで終わることもありますが、場合によっては訪問が必要になるかもしれません。
事業所の方針や職員の人数によってオンコール体制も変わってきますので、月にどのくらい当番になるのかを、事前に確認しておくと転職した後も安心して働けますね。
- ひとりで判断しなければいけないことが多く、応用力が求められる
訪問先で何かあったとしてもひとりで判断することが多いため、プレッシャーを感じるかもしれません。
また、訪問看護ステーションは小規模のところが多く、看護師の人数も十分とは言えず、教育体制が整っていないことも考えられます。ですから、様々なことに対応できるように自分で勉強することが必要になります。
ご家庭での看護になりますので、病院のように設備が整っている訳ではありません。あるものを活用するという応用力も必要となります。
- 利用者やご家族との人間関係を築くのが大変
病院とは違い、それぞれの生活の場でその方にあったケアをしますので、ご本人やご家族とのコミュニケーションがとても大切になってきます。
前任者と比べられたりすることもあるかもしれませんし、看護師の行動に対する反応がダイレクトに返ってきます。信頼されないとケアがしにくくなることもありますので、丁寧に対応をして時間をかけて信頼関係を作っていく必要があります。
訪問看護での勤務の収入は?
夜勤がないので給料が安いのでは?と思われるかもしれませんね。
訪問看護師の給料は、平均年収で400万円~500万円です。
ただし、地域や事業所の規模、休日出勤やオンコールなどの手当てによって変わります。
夜勤や残業がないことを考えると低い金額ではありませんね。
訪問看護での勤務はどんな人にむいているの?
訪問看護師に向いているのは次のような方です。
・コミュニケーションを取るのが好きな人
・じっくり向き合う看護がしたい人
・向上心のある人
・地域医療に興味のある人
自宅で過ごすことをサポートするのが訪問看護師の役目です。そのため医師やケアマネジャー、ご家族との間に入り様々な調整をすることもあります。人と話をすることやコミュニケーションを取るのが得意なほうが良いと言えます。
また、訪問先ではひとりで考え行動することになりますし、それぞれの症状や環境に合った看護を提供するために工夫が必要になります。常に新しい勉強や情報収集をしなければなりません。
まとめると、人と話をするのが好き、創意工夫が得意という人が向いている職業ということになります。
大学病院
大学病院 とは、医学部のある大学が設置している病院のことで、医大病院や大学付属病院などの名称で呼ばれています。
一般の病院が診療をするためにあるのに対して、大学病院は「教育」「臨床」「研究」の3つの役割を担っています。
・教育 医師の育成が主なものですが、最近では看護学部を有している大学もありますので、看護師の育成もされています。
・臨床 通常の診療と同じです。実際の患者さんを診察します。
・研究 最先端医療の様々な臨床研究や研究段階における実験などをします。
他の病院で診断や対応が難しい病気の患者の受け入れもしており、高度で専門性の高い医療技術を提供している病院です。
大学病院への転職のメリット
大学病院では一般の病院とは違い、研究や教育の役目もあるため、転職のメリットは次の3つになります。
- スキルアップができる
高度で最先端の医療を提供する場ですので、新しい機械や器具を使っての治療や看護を体験することができます。
症例が少ない疾患や治療が困難な患者も多いため、専門的な知識も学ぶことができます。
また、日々進化し続けている医療に対応できるように、外部でのセミナーや研修への参加も積極的に行われています。教育の役割もある病院ですので、院内の教育体制も他の病院よりも整っています。
これらのことから専門看護師や認定看護師へのキャリアアップもしやすい環境です。
- 看護業務に専念できる
医師、看護師、検査技師、理学療法士などそれぞれの役割分担が明確になっているため、看護師としての仕事に集中することができます。
採血や注射、創の処置、胃管の挿入などの医療行為は研修医などの医師がしますし、検査への送り迎えやシーツ交換などは看護助手がします。ですから看護師は本来の仕事である「診療上の世話」に専念できるのです。雑務に追われることなく、患者ひとりひとりにあった手厚い看護を提供することができます。
- 労働環境が整っている
大学病院の待遇面は他の病院に比べてかなり良いと言われています。
託児・保育施設、寮、保養施設があるなど、福利厚生面での環境が充実しています。
さらに、時間外手当や休日手当などの各手当、昇給、ボーナスの給与面も保障されていますし、産休や育児休暇などの制度も整っており、働きやすい環境になっています。
大学病院への転職のデメリット
では次にデメリットを見ていきましょう。以下の3つが主なデメリットになります。
- 仕事がハード
急性期の患者が多く、急変に伴なう検査や処置などにより、残業になることもあります。
勤務体制は日勤の他に2交代制や3交代制で夜勤もあり、多い時はひと月に8~10回の夜勤をすることもあります。夜間で患者は寝ているから休憩が取れるということではなく、その間に日勤ではできない記録などをすることもあります。
また、休みは確保されていますが夜勤に絡めたものも多く、せっかくの休みなのに寝て終わってしまったということもあります。体力に自信がないと辛くなるかもしれません。
- 自分の時間が取りにくい
夜勤や残業、日常業務の他に、研修や研究発表などへの参加があり、それらが休みの日に当たることもあります。学会発表などの資料作りがある時には、持ち帰りで休みの日に家でやることもあるため、プライベートな時間が作りにくくなります。
看護師の仕事は病院の中だけと思われがちですが、勉強をしないとついていけないという状況も出てきますので、家ですることも多くあるのです。
ワークバランスを大切にしたいと思っている場合には、時間のやりくりを上手に考える必要があります。
- 看護の手技や技術の向上がしにくい
各業種によって業務内容が分けられているので看護業務に集中できる半面、点滴や注射などの医療行為は医師の補助だけになるため技術の向上はしにくくなります。
仕事のほとんどはバイタルチェックや身体状態の観察、アセスメントと記録になります。
大学病院勤務の看護師は仕事ができないと言われることもあるのですが、看護師としての質ではなく、この手技的なことが弱いというのが原因です。
大学病院での勤務の収入は?
大学病院で働く看護師の年収は430万円~560万円になります。看護師全体の平均年収が約400万円~500万円というのを考えるとやや高めということですね。
夜勤の回数や残業時間、勤続年数、役職などによって変わってきますが、勤務状況や仕事内容を考えると決して高くないと言えます。
大学病院での勤務はどんな人に向いているの?
さて、メリットデメリットを踏まえて、次のような看護師が大学病院に向いていると言えます。
・向上心がある
・看護に集中したい
・キャリアアップがしたい
・安定性のある職場で働きたい
何といっても向上心や学習欲がある人は向いていますね。研修に参加をしたり、院内教育で最新の情報を得ることができ、それを実際に使って看護をすることができます。
大学病院には多くの診療科があり院内での勤務移動もありますので、高度でより専門的な知識を多く身につけることもできます。キャリアアップやスキルアップをしたい人にはお勧めの環境です。
介護関連施設
介護関連施設 と病院では労働条件や仕事内容に差があります。
介護関連施設への転職のメリット
介護施設ならではの特徴から考えられるメリットは次の4つです。
- 入居者に寄り添った看護ができる
介護関連施設は急性期の病院とは違い、生活の場になっているところも多く、1日の時間の流れも比較的ゆったりとしています。
施設では入居者だけでなく、ご家族とのコミュニケーションも必要になりますので、入居者を取り巻く背景・環境を含めてケアを考えることになります。
施設の平均入居期間は長いところでは4年くらいになります。長い時間ゆっくりと向き合ってケアをしたい人にはお勧めの環境です。
- 夜勤が少なく、残業がない
老健では看護師の夜勤が義務付けられていますが、それ以外の施設では夜勤の必要がありません。ですから日勤のみの勤務になるところがほとんどです。
それに加えて、急変があるような入居者も基本的にいませんし、仕事内容は健康管理と服薬管理がメインですので残業もほとんどありません。
看護師は土日が休みという施設も多いので家庭がある人や、子育て中の人にも働きやすいと言えます。
- 介護のスキルも身につく
施設看護師の役割は、入居者の健康管理と他職種との連携、介護職員へのアドバイスなどです。医療行為が少なく、介護職員と連携をしながら食事介助や入浴介助などの介護業務をすることもあります。
日常のケアの他に、施設内の行事事やレクリエーションなどに加わることもありますので、病院では経験できない、介護の知識とスキルが得られるというのも魅力のひとつです。
- ブランクがあっても働きやすい
医療行為が少ないですし、高度な知識や技術も必要としないため、看護師としてのブランクがあっても復職しやすい環境です。実際に施設看護師の多くが子育てをひと段落させた年齢層が多くなっています。
胃ろうや経管栄養やインスリンの注射などがあるところも多いですが、それ以外の医療的なケアは病院にお任せになることがほとんどです。施設内での医療行為は連携している医師の指示の元に行われるため、看護師が単独で判断しなくてはいけないことも多くありません。
介護関連施設への転職のデメリット
次はデメリットを見ていきましょう。メリットと同じ4つを挙げています。転職してから失敗したと後悔しないためにも、しっかりとチェックしておきましょう。
- 看護師としてのスキルアップが難しい
主な仕事内容は、バイタルチェックや服薬管理、医療機関との連携などで、医療行為はほとんどありません。そのため、せっかく身に付けた看護技術や勉強した高度医療についての知識を発揮する場面は多くありません。さらに病院のように研修やセミナーへの参加の機会も多くはなく、新しい知識や情報を得ることが難しいと言えます。
- 人間関係構築が難しい可能性がある
介護関連の施設では大きな規模の施設もありますが、ほとんどの施設は小規模です。職員も多くありませんので、その中で人間関係を作り上げることが難しく感じることもあるかもしれません。苦手だと思うタイプの方がいた時に、仕事自体が辛く感じてしまうこともあるでしょう。
特に介護職員との間では、仕事の境界があいまいになりがちです。お互いがそれぞれ専門職のため、上下の関係もなく対等な立場です。よくコミュニケーションを取って協力体制を作っていく必要があります。
- オンコール対応がある
夜勤が少ない、土日が休みというメリットもありますが、その一方で勤務以外の時間帯に交代で携帯を持って、急変などに対応することもあります。
電話だけで終わることもありますし、場合によっては出勤しなければならないこともあり得ます。そのため休みの日でも目に見えない拘束感を感じることもあります。
夜間や休日のオンコール対応については、面接時等に確認をしておくようにしましょう。
- 休みが取りにくい
病院同様、施設でも看護師は慢性的な人材不足です。ギリギリに人数しかいないため余裕はありません。ですから休みの希望を出しにくかったり、突発的な休みは取りにくい状況にあります。
介護関連施設での勤務の収入は?
施設看護師は夜勤の有無や勤務形態、勤務時間などによって差はありますが、平均年収は約350万円~450万円になっています。規模や地域、施設の種類によっても違いがあると考えられます。病院勤務の看護師の平均年収は約400万円~500万円ですので、少し年収が下がる可能性があります。
介護関連施設での勤務はどんな人に向いているの?
メリットとデメリットから次のような看護師が施設看護師に向いていると言えます。
・夜勤や残業がない職場で働きたい
・介護スキルを磨きたい
・高齢者と話をするのが好き
・コミュニケーションが得意
入居者さんともご家族とも職員とも密な関係性になりますので、人と話をすることが得意、好きという方が向いているということになります。
施設の種類によって特徴に違いがありますので、自分が求めている条件や環境と合うところを探すと良いですね。
求人情報比較・好条件求人探しの近道!
看護師求人情報比較
実際の求人情報から2交代制・3交代制の勤務体系を比較!
それぞれの働き方のメリットとデメリットやキャリアパスをまとめました。
同じ職場、業務で働いていても待遇が違うこともある?
それぞれ実際に募集が行われている求人情報から情報を収集したリアルな比較です。
好条件求人の探し方
仕事の割に安い給料で割があわない・・・そう感じている看護師さんは多くいます。
しかし、それでも同じ職場で働き続けている現状なのです。
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